オフィシャルレース情報サイト

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2022EWC年間チャンピオンを奪還
レースは4位でフィニッシュ

今回のボルドール24時間は、レース開始後数時間の間に、ランキングを争う、あるいはメーカーを代表する有力チームがリタイアするという状況が発生した。その中でレースを続けるF.C.C. TSR Honda Franceもラジエターやエキゾースト系のトラブルが頻発し、イレギュラーなピットインを含め、思うような展開にはならなかった。

ランキングを争う1チームがトップ争いを展開していたものの、我々は常に自らのポジションとタイトル奪還を考えながら時間を過ごしていた。その1チームがトラブルで姿を消した後は確実な奪還に向けての慎重な対応を続けた。

残り1時間30分、最後のスティントに臨むため、マイクからジョシュへ交代するタイミングでピット内にマシンを格納した。残りのスティントを確実に走り切るために。エキゾーストシステムを始め懸念のある各所を点検し交換した。5分少々の作業だった。幸いにも順位を大きく落とすことはなかったが、その直後にトップを含む複数の上位チームがトラブルから連続してピットインしている。

そして、最後の30分をアランが無事走りきり、レースは714周を周回、トップ差4周の4位でチェッカーを受けた。
F.C.C. TSR Honda Franceは無事に2022EWCチャンピオンに返り咲いたのだった。

ジョシュ・フック

『過去の経験からチェッカーを受けるまでは油断はできないと思っていました。僕たちは過去にもさまざまなシチュエーションから復活してきましたが、確実なことはどこにもありません。皆がそうであるように、諦めずに自分たちのレースをしてきました。3人とも特に夜間走行が速く、いい走りをしたと思います。この大会で優勝するのは難しいと分かり、チャンピオン獲得を最優先としました。他の多くのチームが直面したトラブルを避けるために、可能な限りエンジンを労りながら走行し、最後まで走り切ることができました』

マイク・ディメリオ

『ついに世界耐久ロードレース選手権のチャンピオンになることができました! 過去にもチャンピオンまであと一歩のところにいったこともありましたが、長い間求め続けていたタイトルをやっと獲得することができてとても誇りに思います。とてもタフなレースでした。周りが1台、また1台と止まっていく中、僕たちもトラブルに見舞われていました。TATI TEAM BERINGER RACING(カワサキ)が上位で争っている時、トラブルを避けるために追っていたマシンと十分な距離を取ることにしました。彼らのタイトル争いが難しくなった後は、ストレートでの早めのシフトアップでエンジンを温存する計画へと変更しました。表彰台を獲得するよりもタイトルの獲得が大事だったので、正しい選択をすることができたと思います』

アラン・テシェ

『メカニカルトラブルに見舞われた時もあり、チームの皆にとって大変なレースになりました。チームスタッフはピット作業で時間短縮に勤しみ、僕たちライダーはレース戦略の実行にベストを尽くして走りました。Yoshimura SERT Motul(スズキ)がリタイアした後は、僕の元在籍チームであったTATI TEAM BERINGER RACING(カワサキ)とのタイトル争いになりました。2018年にタイトルを獲得したチームだったので、複雑な気持ちでした。このタイトル獲得に大きく貢献したジーノ・リアの回復を心から願っています』

チームマネージャー 藤井正和

『今シーズンの目的だったチャンピオンになる事ができた。しかし、失うものも大きく厳しい2022年となった。ボルドールのレースは荒れると予想していた通りになった。我々に出来る事は決まっていてその中でベストを尽くせる準備をしてきたんだ。だから生き残る事が出来たんだろう。早い段階で上位陣がいなくなってから、トラブルでイレギュラーな作業を強いられたこともあり、確実にタイトルを獲得することだけを考えることにした。その結果、逆転でタイトルを獲得できたから非常にうれしい。ライダーはもちろん、メカニックやチームスタッフ、サポートいただいたすべての皆さんに感謝します』

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