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Green Carbon株式会社と連携しフィリピン・ネグロス州でAWD導入によるカーボンクレジット創出プロジェクトを開始

2025.12.11お知らせ

〜JCM活用により10年間で約96万トンのメタン削減を目指し、持続可能な稲作モデルを構築〜
株式会社エフ・シー・シー(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:斎藤 善敬、以下「当社」)はネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(本社:東京都、代表取締役:大北 潤、以下「Green Carbon(グリーンカーボン)」)と連携し、フィリピン・ネグロス州において水田由来のメタン排出削減を目的としたプロジェクトを開始しました。

本プロジェクトでは、間断灌漑(AWD:Alternate Wetting and Drying)※1技術を導入し、従来の連続湛水による水管理を改善することで、温室効果ガス排出の大幅な削減を実現します。さらに、日本政府が推進するJCM(二国間クレジット制度)※2を活用し、現地政府、農業機関、大学、農家ネットワークと協働しながら、初年度は100haから開始し、最終的には25,000ha規模への拡大を目指します。この取り組みにより、10年間で累計964,251tCO₂eの温室効果ガス削減を見込んでおり、フィリピン農業の脱炭素化と日本の排出削減目標達成に貢献します。

【本連携の背景】
当社は、自動車部品メーカーとしてモビリティ分野での環境負荷低減に取り組む一方、地球規模の課題である気候変動への対応を強化しています。農業は世界の温室効果ガス排出量の約4分の1を占め、その中でも水田からのメタン排出は大きな割合を占めています。当社はアジア地域においても事業展開しており、その中でもFCC (PHILIPPINES) CORP.は1993年の拠点設立以来、30年以上にわたり地域と協力し、信頼関係を築いてきました。そのフィリピンにおける、Green Carbonとのプロジェクトを通じて持続可能な未来を目指し、両社は2025年11月より連携を開始いたしました。

【当社の役割と取り組み】
本プロジェクトでは、Green Carbonと連携し、カーボンクレジット創出の仕組み構築や現地農家への技術普及を支援します。AWD導入は、メタン排出削減だけでなく、水使用量の平均38%削減、収穫量の5〜16%増加、農薬使用量の低減など農家の収益性向上にも寄与することが実証されています。当社は、この技術をフィリピン国内で広く普及させることで、農業分野における気候変動対策の新たなモデルを確立します。

【AWD導入による主な期待効果(参考値)】
 ・温室効果ガス削減量(10年間の想定):964,251 tCO₂e
 ・水使用量の削減:平均38%
 ・収穫量の向上:5〜16%
 ・農薬使用量の低減:稲体の健全化に伴う低減が期待される
 ※上記は既存研究・実証事例を基にした参考値

※1:間断灌漑(AWD)
間断灌漑(AWD)は水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法。間断灌漑(AWD)の場合、連続的な入水に比べ、水使用量を削減することができ、水資源の保全にも寄与。
※2:二国間クレジット(JCM)
「Joint Crediting Mechanism」の略。日本とパートナー国が協力して温室効果ガスの削減・吸収に取り組み、定量化した削減・吸収量を両国で分け合う制度のこと。日本では定量化した削減・吸収量をカーボンクレジットとして活用することができ、日本政府は2030年度までの累計で1億t-CO2程度、2040年度までの累計で2億t-CO2程度のカーボンクレジットを確保することを目標に掲げている。

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