


マイクがその周でピットロードへ入る。しかし、その途中でマシンは止まってしまった。マイクはすぐマシンから降りて押して走るが、見かねた近くのメカニックが何人か手伝ってくれたのだ(感謝感謝)。ピットロードエンド側に陣取るF.C.C. TSR Honda Franceのピットからもメカニックが走り出しており、無事マシンはピット内に格納され、光の勢いでバラされた。
これがスタート後12時間経過まであと少しというタイミング、正確には11時間と50分ほどを経過した頃だった(時刻は17日(日)現地時間;午前2時52分)。フレームだけになるまでにバラされたマシンだが、その段階で原因の特定はできず、このまま続けることの危険性やリスクを考えた場合、レース続行は不可能と判断し、総監督藤井正和がリタイアを宣言した。

残念ながら、連覇を目論んだ我々のEWC2023シーズンはここで終わりを告げた。
最終ランキングは149ポイントで4位となった。
ジョシュ・フック – ブルーライダー
『この結果をすぐ飲み込むのはとても難しいね。優勝もその向こうにあるタイトルに向けていい位置にいたのに、残念なことにこういうことが起きてしまった。ただ、それを受け入れて来年に臨むしかない。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、僕たち3人共とても速かった。タイトルを逃した悔しさはあるけど、この週末、その中からはポジティブなものを得ることができたと考えている。だから、たとえ計画通りに終わらなかったとしても、今シーズンの流れにとても満足することができるんだ』
マイク・ディ・メリオ – イエローライダー
『残念なことに、レースの折返し手前でエンジントラブルに見舞われた。レース運びも給油もうまくいっていただけに痛恨の極みだよ。チャンピオンへの道も順調に進んでいたんだけどね。チームは今年、信じられないような仕事をしてくれた。全体のペースは昨年よりも良かった。勝つか負けるか、来年はリベンジを果たしたいね』
アラン・テシェ – レッドライダー
『大きな失望だ。開幕戦ル・マンで優勝し、他の2つでも2位と3位を獲得してた。レースでは飛び切り速くはなかったけれど、ウィークの最初から好調だったんだ。このレースを完走しなければ連覇はならなかったけど、残念ながらエンジンが壊れてしまった。でもシーズンを通してマシンの改良に励んでくれたチーム全員に心から感謝している。必ず、これまで以上に強くなって再び戻ってくるよ』