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2021年ボルドール24時間
最後まで奮闘するもまさかのリタイアに

9月18日(土)午後3時、世界耐久選手権第3戦Bol d’Or 2021がル・カステレにあるサーキット・ポールリカールで開催された。

最終予選で得た4番手グリッドから、F.C.C. TSR Honda Franceのスタートライダーを務めたマイクが好ダッシュを見せ、レース開始直後からトップを走るなど会場を大いに沸かせた。
しかし、そのポジションを受け継いだ裕紀が最初のクラッシュで順位を10位まで落として追い上げる。

その後100周を越えたところで、裕紀の2スティントで2回目のクラッシュ。この時は最初のクラッシュよりダメージもあり、ピットボックス内で修復作業を行った。7分少々後に復帰したものの、順位は最大23位まで落ち込んだ。幸い身体的ダメージは無く、その後は3人とも順調に追い上げて、追い上げて、追い上げた。

特に日付が変わる頃から俄に雨が落ちてきた状況で、裕紀は挽回するかのごとく、得意な雨で快走を見せる。上位陣でさえ2分10秒〜11秒のところ、唯一人2分8〜9秒台の好ペースで周回を続ける。さらにはレインタイヤへの交換タイミングもあり、結局40数周という2スティント近くを追い上げた裕紀の走りもあり、5位まで順位を回復。

バトンを受け取ったジョシュも好ペースを見せ、3位まで順位を上げた315周目、マシンがストップ。ピットに戻されたマシンは全員がかりで修復作業が行われる。しかし、全員参加の作業でもエンジンは息を吹き返すことは無く、19日(日)午前2時45分リタイヤが決定された。

今回はウイークプライベートテストから予選、フリー走行までのセッションを通じて、今季の中でもライダーたちが手応えを感じていたレースだった。それだけに、この結果は厳しいものだが、予選4番手で「2」、8時間経過時点での「5」、合計「7」ボーナスポイントが加わり、チャンピオンシップポイントは89、世界ランキングは3位となり、最終戦モストに臨むことになった。

総監督藤井正和

『本当に残念ながら、思うようにならないレースでした。最後はリタイアせざるを得ない状況で、さきほど、リタイヤ届にサインをしました。これで、84回目のボルドールは終わったんですけど、今シーズンが終わったわけではないので、次のモストを全力で戦うことを、ライダーやスタッフたちとも話をしましたので、誰も怪我したわけでもないし、不幸中の幸いというか、もう無くすものはないと言う状態で臨めるレースにしたいと思っています。皆さんにはトップになって、モストに行くという狙いを実現できなかったことが大変申し訳なく思っていますが、まだまだ我々諦めませんので、また、是非応援してください。いろいろありがとうございました』

マイク・ディ・メリオ

『厳しいレースでしたね。レースは難しいものでしたが、決してあきらめず、本来あるべき3位まで戻ってきました。それが耐久レースです。
リスクを負わなければ勝利のために戦うことはできません。チーム全員と、最後まで全力を尽くしてくれたチームメイトに感謝しています。では、モストでお会いしましょう』

ジョシュ・フック

『今日のレースは、我々にとって非常に難しいものでした。
クラッシュが発生し、修理のために長時間のピットストップを余儀なくされたため、20位前後まで落ちてしまいました。チーム全体が素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、トップ3に返り咲くことができました。チームメイトとチームには本当に感謝しています。私たちは、決してあきらめなかったというポジティブなことを忘れてはいけません。可能な限り最高の結果を出すつもりで、モストに臨みます』

高橋裕紀

『小さなクラッシュで2回目の後退をしてしまったのでとても残念です。
順位を大きく落としてしまいましたが、懸命に働いてくれたチームと、快適な雨のコンディションのおかげで、上位に戻ることができました。次のレースでは全力を尽くします』

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2021 FIM世界耐久選手権ボルドール