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モスト6時間耐久レース 決勝レース
トラブルにより142周でリタイア

決勝日の早朝、吐く息が白くなるほどの寒さとなったAUTODROM MOST。そのせいでウォームアップ走行も9時30分スタート10時終了、そしてスタートライダー申告は10時までに行い、スタート進行はそのまま10時30分サイティングラップ、11時スタートという突貫スケジュールで始まった。

スタートライダーを務めたマイクは、好ダッシュを見せると、そのままの勢いでトップを奪ってレースをリードしていく。レース序盤はトップ4のバトルが続く。そこから#37BMWが抜け出すと同時に、スタートで大きく出遅れた#7YART YAMAHAがトップ争いに加わり、レースが展開されていく。

ジョシュに代わった後は、自身のレースベストを更新する1分35秒前半を連発するペースで追い上げ、2番手をキープ。裕紀へとバトンを渡した。しかし、アウトラップで裕紀がまさかのリアスリップで転倒。すぐ自走して戻ってくるが、ガレージ内で修復が行われた。17分ほどのロスタイムでコースに戻った裕紀は、23位まで順位を落としながらも自らのスティントを走り切り、今度はマイクに交代。

マイクは、トップ差12周、前車との差も2周という22位で2スティント目のジョシュに代わる。この時点でレースは半分を超え4時間経過が目前となっていた。ジョシュが走り出して139周目20位となった時点で、ブローマシンのオイルによりセーフティカー(SC)が介入、20分ほどでクリアするものの、再開直後に再び盛大にブローしながら周回するマシンが出現し、再度SCが介入。

その直後の142周、ジョシュが自らエンジンに不調を感じ緊急ピットイン、ガレージにマシンを格納してすぐエンジンを確認。ヘッドが開けられる大手術となるが、レース継続は不可能な状態で、そのままリタイアすることにした。この結果、ランキングは5位で2021年シーズンを終えることになった。

総監督 藤井 正和

『今はまだモニターで最後の激しいバトルが続いているにも関わらず、我々のレース終了コメントを伝えるのは非常に悔しい。しかし、我々よりもここまで協力、応援してくださった大勢の皆さんに何と言えばよいか、言葉が見つからない。今我々が見据えているのは、今年の悪かった部分を改善し、再度チャレンジすること。すでにスケジュールの決まっている来年の開幕戦ル・マン(2022年4月16日・17日開催)に向けて、一日も早くこの我々のやるべきこと、やらなければならないことを進めていきたい。引き続き、皆さんの協力に報いるべく最大限の努力を続けたいと思う』
(2021年10月9日 F.C.C. TSR Honda France 総監督 藤井正和)

マイク・ディ・メリオ

「(ボルドールと)2レースで2回目のリタイアということで、まずチームにお詫びしたいと思います。
彼らは最高のマシンを提供するために、また困難な状況でも解決策を見出すために、一生懸命に働いてくれました。また、ファンの皆さんにも申し訳なく思っています。
1周目がトリッキーだということはわかっているので、裕紀の転倒はちょっとおかしいね。でも、今は来年のことを考えなければならない。たくさんのテストが予定されているので、2022年のシーズンに向けて十分な準備ができることを嬉しく思います」

ジョシュ・フック

「懸命に仕事をしてくれたチームのためにも、とても残念です。
ボルドールに続いて2度目の入賞を果たせなかったことは、とても残念なことです。今週末はペースが良かったので、好成績でシーズンを終えたかったんですが…。それがレースというものです。
今すべきことは、来シーズン、より強くなって戻ってくるために努力することです」

高橋 裕紀

「決勝はスタートがうまくいっていただけに残念だ。
慎重にスティントをこなしたかったが、転倒してしまった。チームとチームメイトには本当に申し訳ないと思っている。
何が起こったのかを考えて、もっと強くなって戻ってきたいと思います」

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2021 FIM世界耐久選手権