予選を3番手・3ポイント獲得で終え、決勝レースをマイクのスタートで好ダッシュを見せたF.C.C. TSR Honda Franceチーム。
レース序盤からライバルと激しいトップ争いを展開。
その後代わったジーノ、ジョシュへとチェンジしながらトップ争いの周回を積み上げていった。
スタート直後のクラッシュに始まり、レース序盤からセフティカーが何度か介入する中で、マイクとジーノがその時点のファステストラップをマークしながらの走りにより、2位以下に1分以上の差がつく単独トップのポジションになる。
スタートから5時間半経過時点で、それぞれのライダーが2度めのスティントを走りながらトップをキープしていった。そしてトップを走行していたF.C.C. TSR Honda Franceチームは、そのまま8時間をトップで通過する。これで10ポイントを獲得した。
しかし、その後トラブルとアクシデントが連発し、一時は5番手まで順位を落とすことになってしまった。トップ差も4周と開き、一転して追い上げのレースとなったのだ。
それでもトップ3の一角としてその後のレース中盤から終盤にかけて着実に周回する。
ただ、#1,#7,そして#5のトップ3は、400周前後からもギャップも大きく変わることなく、膠着の中にも緊張感あふれるレースが続いた。
夜が明けて16時間をジョシュが3位で通過した(8ポイント)。
これで累積ポイントを21まで積み上げた。残るはあと8時間、24時間のチェッカーだけとなった。完全に明るくなった時間帯、トップの#1,2位#7,そして3番手#5マイクの3台は周回が異なるため、見た目の直接的な順位の入れ替えだけで総合順位が変わるわけではないが、24時間レースでは、この時間帯に見ごたえのあるバトルがよく展開される。
果たして、この3台がテールtoノーズの激しいバトルを展開し始めたのだ。この見応えのあった展開は、各車ピットインのタイミングで終わりを告げることになった。しかし、好事魔多し。マイクから交代したジーノが直後に転倒、幸い自走でピットに戻り修復してコースに戻ることができた。それでも、数周のアドバンテージのあった後続に一時は抜かれて、4番手に。スティントに復帰したジーノは自力で再び3番手を奪い返すと、その後は3番手をライダー同士がつなぎ、チームも一丸となってキープする。
そして最後のスティントを今年から加わった、イギリス出身スペイン在住のジーノ・リアが無事務めてチェッカー、3位表彰台を獲得した。24時間3位フィニッシュのポイント28を加え、緒戦のポイントは49,ランキング3位で次戦スパ・フランコルシャン24時間「24H SPA EWC Motos 2022」(6月2日〜5日:スパ・フランコルシャン7.004 km/ベルギー)に挑むことになる。
藤井正和総監督コメント
『今シーズン、今回のル・マンに向けては、ライダーやスタッフを含めて、新しい息吹が入った。それが何回かのテストと今週のレースを経て、人種や様々な障害を越えることができるポテンシャルを持った良いチームができたと思っている。
今回のレースでも予期しなかったトラブルやアクシデントで最終的には3位で終わったが、それでも十分にマシンのポテンシャルの手応えを得ることができた。
2022モデルへのアップデートについても次回のスパ24時間までに仕上げ、スパにはさらに熟成の進んだマシンで挑みたいと考えている。そして、スパ、およびボルドールという24時間レースでも、しっかり結果を残せるようにしたいと思う。』