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オッシャースレーベン8時間耐久ロードレース決勝レース
F.C.C. TSR Honda France 優勝という最高の形で鈴鹿8耐に臨む。世界一最終決戦!

決勝レースを2番手グリッドからスタートするF.C.C. TSR Honda Franceは、レース序盤をスタートライダーのフレディ・フォレイの手により、トップ争いの集団に位置した。11周目と30周目の早い段階でセーフティカー(SC)が入る展開となった。このような状況の中、ピット内での戦略がライダーに確実に伝えられていき、ライダーも経験値を最大限に発揮してぎりぎりまでスティントを引っ張る戦略で、フレディとジョシュが交代して周回を続けていった。
最初のスティントでトップ集団の4番手だったフレディが上位陣で最も遅いピットインを行い、トップでジョシュにチェンジ。そのタイミングを巡って、上位陣は順位を上下に入れ替える展開が続く。ピットワークも直前まで準備をしながら、ライダー判断で状況が変わるため、通常より強い緊張感を漂わせながらメカニックや給油などの関連スタッフが待機を繰り返す。上位チームも少しずつ脱落するチームも現れる。
そうした中、中盤にかけて2台のYAMAHAと順位を争っていたフレディが再びトップに立つと、#94にSTOP&GOペナルティ、さらには#7とのバトルを繰り広げるジョシュが抜き去ってトップに立つと場内はひときわ歓声に包まれた。そして、じわじわとその差を広げトップの座を確実なものにしていく。#7が転倒で姿を消すと#94が再び順位を上げて迫ってくる。それでもジョシュは好ペースを見せ、中盤に奪ったトップのポジションでレースをリード。

レース終盤、フレディからジョシュへとバトンが渡される中、ライダーとの確実なコミニュケーションでぎりぎりまでピットインを引っ張る戦略だったが、最後のスティントでガソリン補給のためだけにピットインする可能性も考え、メカニックと給油班が連携してミニトレーニングまで敢行。追いすがる#94が迫る中、ライバルたちより1回少ない6回目のピットインで最後の約1時間を務めるフレディに交代。ところが、残り約20分というところで転倒車が発生し、このレースで3回目となるSCが介入し、この段階でピットインする可能性はなくなった。そして残り10分を前にSCはコースから外れ、フレディの駆る#5 F.C.C. TSR Honda FranceのCBRが今季2勝目となるチェッカーフラッグを誰よりも早く受けた。SCが3回介入する波乱に満ちた8時間のレース中、細かなすれ違いのようなものはあったものの、その都度ライダーと全スタッフが修正しながら走りきり、ノーミスでパーフェクトなレースを展開できた。

マシンの待機場所となるパークフェルメではフレディが両手を挙げて歓喜の雄叫びを挙げると、ジョシュ、そして今回は走るチャンスに恵まれなかったものの、レース中ライダーとチームをサポートし続けたアランもレーシングスーツ姿で取り囲み、優勝の実感を噛み締めた。

この結果、世界ランキングは2番手を10ポイントの差で突き放し、トップのままでホームグランドレース鈴鹿8耐を迎えることになる。文字通り、世界一の最終決戦、それが鈴鹿サーキットで繰り広げられることになる。負けるわけにはいかない。 
【F.C.C. TSR Honda France 総監督藤井正和】コメント
『何と言っても勝ちたくて、優勝したくて、世界一になりたくて準備を進め、仕込んできた。これは誰もが同じだと思うけど、思っただけで実現できるわけじゃない。でも考えなかったり、やろうとしなきゃ、絶対に出来ない。その中で結果が出る、皆が喜んでくれる、君が代が流れる、まさに感無量の瞬間だ。ル・マンの優勝から新しいマシンの投入で3位、そして今回の優勝と、着実にポテンシャルは上回って来ているし、ようやくライバルに競り勝つことができたと感じている。この状態で我々のホームグラウンド、鈴鹿で世界一の決戦が出来る、文句無いね!』

【フレディ・フォレイ】コメント
『まず、セーフティカーのおかげで、最後のピットストップを避けることができた。クラッシュに巻き込まれたライダーが大丈夫だと願うよ。レースはすべてが完璧だった。ここではすでにチャンピオンシップを1ポイントでリードして満足していたが、今日は10ポイント差を広げることができたからね!マシンは走る度に進化していて、現状でもほぼ完璧。チームが本当に素晴らしい仕事をしてくれていることに感謝します。完璧な週末だったし、鈴鹿でももっとプッシュしていきたいね』

【ジョシュ・フック】コメント
「ボクたちにとって素晴らしい週末だったし、それに加えて優勝の結果だから言う事無いね。すべてのチームとチームメートに感謝している。チームもちろんチームメイトも信じられないほどの仕事をしたと思っています。我々は予選から速かったし、レース中もベストを出し切る事ができた。完璧な週末だったと言えると思う」

【アラン・テシェ】コメント
『ライダーとしてこの決断(レースで走らない)に直面することはかなり厳しいことでした。でも、人生とはこのようなものでもあると思う。自分とチーム全員と決断したことだから。レースではチームメイトとチームが素晴らしい仕事をしたので、この結果はとても幸せです。チャンピオンの獲得に向けて、鈴鹿8耐をとても楽しみにしている。状況が非常に難しいことは理解しているけれど、僕にとっても馴染みのあるコースなので、チャンピオンのために戦うことができることを願っています』 

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オッシャースレーベン2017-2018 FIM世界耐久選手権