FCC 株式会社 エフ・シー・シー

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クラッチ製造で磨き上げたテクノロジーを多角的に応用し、社会に価値を提供し続けます。

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「紙」からつくる高機能素材

抄紙・新素材技術

FCCの固有技術である高耐久・高耐熱の摩擦材製造で培った「抄紙技術」を活かし、お客様のニーズに適した、原材料配合、構造制御、形状調整技術で様々な製品に活用できる高機能ペーパー素材を提供し、製品の高機能化・軽量化・コスト削減に貢献します。

ケミカル×メカトロニクスのFCCだからこそ、抄造工程に加え、折り曲げ、接着、溝加工などの工程にも対応し、自由な形状に加工することが可能です。

ペーパー特有の気孔構造により断熱・絶縁・電波吸収・ろ過・触媒など様々な用途に高いレベルで適用でき、熱マネジメントの観点においては、EVおよびその周辺機器の開発・製造にも貢献することができます。

摩擦材の製造技術を活用し、様々な分野に価値を創出する新素材(中間素材)を自社開発、小ロットから製造します。

材料(粉末)高充填

FCCの抄紙技術は高機能材料を高い比率で充填することが可能です。高機能な成分を大量に充填することで、様々な用途への活用選択肢が広がります。粉末だけでなく、機能性繊維、微粒子、金属、天然素材など多彩な材料との組み合わせが可能です。

合成繊維

無機粉体

材料の容れ物としての技術

  • 充填材量の機能を十分に発揮させる
  • 扱いにくい材料を使いやすい形に(ハンドリング、加工性良好)
  • 一時的な容れ物(鋳型としてのペーパー利用、中間素材)

紙の構造を自在に制御

抄造工程において、紙の構造の制御が可能です。厚さや密度、表面構造(溝、凹凸)、内部構造制御(気孔)など、用途に応じてさまざまな形状に対応します。

溝形成技術

高気孔ペーパー

紙の構造を高精度に制御した製品

  • 表面形状のコントロールによる機能発現
  • 気孔構造の制御によりフィルタ用途などへの展開可能
  • 厚さ制御、1㎜以上の厚紙にも対応可能

私たちの強み

用途に応じた配合設計ができる

長年に渡る摩擦材開発・製造の実績に基づき、原材料、抄造、コーティング条件のデータベースとノウハウを蓄積しているため、さまざまな用途に応じた配合設計ができます。

紙の構造・形状を調整できる

気孔径、気孔率の異なる紙を製造するほか、排ガス浄化するためのハニカム成型、電波吸収するためのピラミッド構造体など、形状を自在に調整することができます。

試作品を開発・製造する
環境が整っている

どんな条件(温度、湿度など)にも左右されない、試作品を量産できる技術と設備が自社内に整備されています。

分析・評価ができる

材料分析(成分、組成、硬度、応力、表面解析、CT)、強度試験(引張り、抜き、機能評価テスト)、製品評価(機能、強度、耐久試験)できる環境が整っています。

鋳造技術・接合技術と組み合わせ
未知の領域にチャレンジ

鋳造・接合といった異なる技術と連動し、EV化、熱マネジメント、電波電磁波コントロール等へのフレキシブルな対応を可能にします。

自由度の高い新しいセラミックス成形手法

ペーパーセラミックス技術

セラミック材料を配合して抄紙したセラミック材料充填ペーパーを高温で焼成することで、紙に含まれる有機成分が消失するとともに配合材が焼結してセラミックス製品となります。

様々な形状のセラミックスを形成

ペーパー状態で成形加工をおこなうため、柔軟性があり加工しやすくなります。
成形完了後に熱処理により焼結させることで、複雑な形状のセラミックスを安価に実現することが可能となります。

素材の自由度

さまざまな材料をペーパーに充填することが可能です。

有機分により
気孔率をコントロール

ペーパーセラミックに含有させる「紙成分」は、加熱時に焼失します。
焼失した部分が空洞になる特性を生かし、空洞の大きさや数を操ることで「気孔率(大気の通気性・水分の浸透性)」を自在に制御することが可能です。

薄肉なセラミックスの実現

薄いペーパーから形成することで、薄板形状を容易に形成することができます。

製造プロセス

ペーパー折り曲げによる
セラミックス製加工

ペーパー積層による
セラミックス製加工物の形成

積層造形技術

紙の積層によって、3D構造体を容易に作成します。
材料違い、気孔違いの積層により、既存の3Dプリント技術にはできない傾斜材料が作成可能に。

傾斜材料

要求機能に応じ、組成・気孔の傾斜構造を自由に設計することができます。

気孔率や材料組成が異なる
セラミック充填ペーパーを積層することで、
傾斜構造を持つセラミックス加工物を形成できます。

組成傾斜材料イメージ

気孔率傾斜材料イメージ

繊維複合素材

抄紙工程にてセラミック繊維及びセラミック材料を混ぜることで、繊維複合材の一次素材を形成します。
成型→焼成により高機能製品化へ

ペーパー構造+セラミック繊維により、軽量かつ高耐熱性・高靭性を実現します。

汎用エンジン用
触媒コンバーター(ハニカム)

薪ストーブ用触媒ユニット

今後の技術展望

反応制御技術の研究

研究の狙い

機能性原材料を内包した構造体の反応制御および新製造手法の手の内化を進めます。
技術発展により、カーボンニュートラル達成に貢献する新価値機能ユニットを提案します。

技術の概要

カーボンニュートラル達成のために、
障壁になる温室効果ガス(CO2など)を
吸着・回収し無害で有益な
再生可能な物質に変換します。

STEP01

産業活動により発生する
温室効果ガスや有害物質

STEP02

機能性材料内包構造体は
有害物質など吸着・改質化

STEP03

有害物質を無毒化
再利用可能なエネルギーに

機能性材料内包構造体とは

機能性材料が繊維ネットワーク上に
分散されたペーパー(中間素材)。
繊維ネットワークで形成された細孔に機能性材料が分散されることで、
高効率化高価な材料の削減
期待できます。

研究の方向性

種々の反応器や反応条件に、
最適な構造体を提案します

主な研究課題:
実用効率の向上、時間、温度、圧力

素材の研究


要求性能/強度に応じた中間素材設計

粗なペーパー

密なペーパー


機能性材料の特性を
最大限に活かす内包技術

ペーパー内に内添

ペーパー表面に担持

構造体形状・製造技術の研究

種々の反応器に適合した
形状/サイズの構造体の製造技術

【小型】
低速・少量

【細長】
精密
高選択、高転換

【大型】
高速、大量

【直方体】

反応条件に適した
セル形状とセル自由度の高い製造技術

ナノ素材の活用:
カーボンナノチューブ

コアとなる素材選定技術を検討する際、
高性能素材カーボンナノチューブに注目。
「社会に求められる価値の創出」を掲げ、
取り組みを行う【兼松株式会社】と
カーボンナノチューブを手掛ける
【株式会社カーボンフライ】と
共同事業を開始しました。

カーボンフライ社の特徴

分散化における優位性に加え、
「配向性」と「長さ/径の制御」に
高い技術力を有し、
2019年には世界で初めて
CNTフィルムを用いた
成型品の製造に成功しました。

独自技術と製法(CVD法)により、均一な太さ/長さ(制御可能)で高純度なCNTの生成が可能となります。

太さ:6〜10nm(髪の毛の1万分の1)
長さ:100〜1,000μm
純度:>99.8%

繊維やフィルムへの加工が容易

カーボンナノチューブ素材【CNT】の特徴

製品展開例

電導性×薄膜塗装技術

LiB電極

強度×樹脂成型技術

構造部材・ボディパーツ
エアロスペース部品など

柔軟性×ゴム成型技術

スポーツ・レジャー
ヘルスケアなど

展示会出展製品

次世代自動車をはじめ、
医療・エネルギー・情報通信・農業など
さまざまなフィールドで活躍する
可能性を秘めた技術です。
世界が抱える課題の解決に向けて、貢献していきます。

MEDICAL

解決を目指す社会課題

高齢化・健康寿命増大に向けた
再生医療の普及

技術による解決方法

人工骨・欠損部の再生

自由度の高い生成技術により高い再現性を実現

ENERGY

解決を目指す社会課題

地球温暖化の原因となる
CO2排出量の削減

技術による解決方法

輸送機などに、高効率・軽量な部材を提供

軽量炉材の製造により、熱処理工程のロス低減:軽量・耐熱性の実現

セラミック複合材による、ガスタービンなどの製造:超高耐熱・高靭性

IT

解決を目指す社会課題

デバイスの小型軽量化・ハイパワー化

技術による解決方法

放熱板・シートを製造

電子機器の"熱"をコントロール:高熱伝導性

FOOD TECH.

解決を目指す社会課題

世界的な食料不足・水の安全、
農業従事者の減少

技術による解決方法

抗菌シートの製造

鮮度維持・粉末充填シート

水処理膜

水質改善:透過率のコントロール

開発事例紹介 開発事例紹介
技術・開発